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展示車両全部見せます! 長浜鉄道スクエア

さてSL北びわこ1号に乗った日の午後、長浜駅で下車し一度訪れてみたかった「長浜鉄道スクエア」にやってきました。

 ↓SL北びわこ号乗車記 合わせてご覧ください

lifeisjourney-k-s.hatenablog.com

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長浜駅からすぐのところにあります。

長浜駅

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長浜駅舎は、木骨構造の明治初期としては画期的な石灰コンクリート造り2階建ての建物です。外壁はコンクリート素面仕上げで、壁の厚さは50cmもあります。四隅の角は花崗岩の切石を積み、窓枠と出入口は、レンガを使っています。

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1階は駅事務所と待合室、2階は敦賀線の管理を扱った鉄道事務部門がありました。1階2階ともに暖炉が設けられ、回り階段、彫刻入りの欄干など鹿鳴館調の建築様式で、まちの人々を驚かせた西洋館でした。

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入り口にも展示物があり、こちらは旧長浜駅29号分岐器ポイント部。

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また、その隣にはトンネルの出入口の上に彫られている文字いわゆるトンネルの石額が並んでいます。

明治の鉄道建設は、先進国に追いつくために、どうしても必要な国をあげての一大事業でした。そのため政府は、国策の中心として鉄道建設を進め、当時の政府の主だった人が、トンネルの石額を書きました。

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ここ、鉄道スクエアには
伊藤博文:『萬世永頼』(旧北陸本線の柳ヶ瀬トンネル東口)
黒田清隆:『徳垂後裔』(旧北陸線山中トンネルの山中信号場口)
後藤新平:『大享貞』(旧北陸本線子不知トンネル)

をはじめとした石額が数点保存展示されています。

 

さて、中へ入ります。

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大人300円・小中学生150円とお手頃です。

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入場券とパンフレットを受け取り、まずは旧長浜駅舎内を見学。

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長浜駅舎内は当時の一等二等待合室や駅長室が再現されています。

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ちなみに、長浜駅の初代駅長は、後に初代東京駅長となった高橋善一氏です。(長浜駅開業は東京駅開業より前です。)

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奥へ進むと、腕木式信号機デゴイチの彫刻があります。

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よくできていますよ。家に置いておきたいぐらい(笑)

北陸線電化記念館

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まずは、北陸電化記念館から見ていきます。

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館内にはD51形-793号機と日本で唯一現存しているED70形が並んで展示されています。

ED70形1号

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日本で最初の営業用60ヘルツの交流電気機関車です。車体のデザインは同時期に製造されていたDF50形ディーゼル機関車を踏襲しています。交流の電気機関車であることを示す赤色に塗られ、19両製造されました。保存機はこの1両のみで大変貴重な1両です。

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このED70形1号機は、1957年7月に三菱電機で製造され、田村-敦賀間の交流電化区間で、1975年4月まで18年活躍しました。走行距離は、1,473,000kmで、地球を約37周したことになります。

D51形793号

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SLの代名詞‘‘デゴイチ‘‘です。ここで展示されているD51形793号機は、1942年11月に三菱重工神戸造船所で製造され1970年まで27年走りました。この車両と北陸本線の関係は新製直後の米原区時代と、最晩年の金沢区時代になります。走行距離は1,784,000km。

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室内保存ということもあって、内外側ともにとてもきれいな状態です。

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蒸気機関車の運転台に入るといつも思うのですが、こんな視界でよく運転できていたなぁと。窓を開けて覗いてもこの見え方ですから、運転には今より相当気を使うものだったのではないでしょうか。

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この2両の展示車両がここにやってくるまでの軌跡も紹介されています。

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実際に使われていた合図灯やタブレットなどの展示や模型コレクターに人気の車種EF13・EF55・DD50をはじめとしたOJゲージの模型です。

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こちらは昔の駅弁・お茶と琵琶湖で活躍していた船舶の模型です。

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この船は昭和3年に竣工した京阪丸。琵琶湖内の島巡りやレジャー客の輸送で活躍しました。戦時中には工員宿舎や兵士の療養に、また戦後は占領軍の休養にと利用されました。

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ジオラマ・行先表・愛称表・ナンバープレートなど

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電化記念館というだけだけあって、北陸線の交直流の歴史や仕組みがわかりやすくQ&Aの形式で展示されています。

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壁面には東海道線の開業当時の駅舎パネルが展示されており、神戸から新橋までの明治20年ごろの様子をみてとることができます。

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階段で上からも眺めることができますが、

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天井の立派なで眺めは微妙です。(笑)

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この日は入れませんでしたが、展望デッキもあり、長浜駅構内の様子や踏み切りを通過する電車の様子も見ることができます。

長浜鉄道文化館

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次は隣接する長浜鉄道文化館を見学してみます。
この施設は長浜の鉄道文化を後世に伝える為に、平成12年10月14日の「鉄道の日」にオープンした資料館です。

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入口には「琵琶湖の女王」と呼ばれた白亜の汽船「玻璃丸」の模型と舵がお出迎え。

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屋根の梁が独特の形状をしています。

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これは明治の長浜駅周辺ジオラマですね。

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こんな珍しい貨車も。
琵琶湖産の鮎などの生きた魚を運ぶために、製造された活魚車という車両です。

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隣の電化記念館と同じくこちらも、パネル展示が充実しています。その中でも北陸トンネル開通時の新聞記事は興味深いですね。北陸トンネル開通によって25‰の急勾配が解消され大幅な時間短縮になりました。

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中央には2階に上がれる場所があり、上には現在の長浜駅周辺を模して作られたHOゲージのジオラマがあります。鉄道信号も本物同様に切り替わります。

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明治のころ、長浜は、神戸・大阪の太平洋側から敦賀・北陸の日本海とを結ぶ鉄道交通の要所でした。その当時の様子を昔の写真やパネル、ジオラマを使って紹介しています。 

 

感想

リニア館や京都鉄博に比べれば規模は小さいですが、北陸線における交直流の歴史や、わが国初の鉄道連絡船就航の記述など大手の博物館とは違った魅力のある博物館です。長浜に訪れた際には訪れてみてはいかがでしょうか。

 

ありがとうございました。

 

 

 

最後に公式ホームページを貼っておきます。

kitabiwako.jp