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近畿でここだけ!  SL北びわこ号(C56-160)乗車記 後編 2018年春

近畿でここだけ!  SL北びわこ号乗車記(ハプニングあり) 前編 2018年春のつづき……

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さてSL北びわこ号木ノ本駅までやってきました。

せっかくなので、木之本(木ノ本)の町を散策します。

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木之本は北国街道と北国脇往還の分岐点があり、古くから交通の要衝・宿場町として栄えました。

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町の中心にあるのが木之本地蔵院です。古い町並みの中で周囲の風景にマッチしていて落ち着いた雰囲気の場所です。

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こちらは創業480年の造酒屋「山路酒造」です。桑酒と北国街道という地酒が有名で島崎藤村も注文したとか。

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また、‘‘木ノ本‘‘といえば『つるやパン』を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。テレビなどで紹介され人気を博しています。

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人気商品っぽい商品を4つ買ってみました。

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サラダパンサンドウィッチランチパンカステラサンドの4種類。ちょっと買いすぎたかな。どれもおいしかったです。

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さて、木ノ本から米原方面へと戻っていきます。先ほどまで大勢の方がいましたが、ちょっと時間がたつと日常の風景に戻ります。SLの停車していた線路上だけが黒くなっています。

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復路は米原まで戻るのではなく、長浜駅で下車しました。

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そこへやってきたのは、午後便のSL北びわこ3号。たまたま時間ぴったりでした。

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力強く発車していきました。

 

さて長浜駅にやってきた理由は、「長浜鉄道スクエア」という博物館を訪れてみたかったからです。

館内の様子は↓からご覧ください。

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さて長浜鉄道スクエアを見学したのち、米原駅に戻ってきました。

米原駅近辺でもう一つ見たいものが。

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鉄道総合技術研究所風洞技術センターに保存されている新幹線高速試験車両です。

ここ、風洞技術センターでは高速走行時に発生する空力騒音や空気抵抗を解決するため、世界のトップクラスである低騒音性能と高い風速性能を備えた大型低騒音風洞で日々実験しています。

ここに3両の貴重な車両が保存されています。

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車両は左から300X(JR東海)・STAR21(JR東日本)・WIN350(JR西日本)のいずれも先頭車両です。

 

WIN350

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正式名称は新幹線500系900番台電車
JR西日本が1992年平成4年に開発した、最高速度350km/hでの営業運転に必要なデータを収集するために運用された6両編成の高速試験電車であり、新幹線500系電車の原型となった試作車です。米原に保存されているのは博多方の先頭車ですが、新大阪方の先頭車は博多総合車両所で保管されています。

STAR21

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正式名称は新幹線952形・953形電車
JR東日本が1992年に騒音、微気圧波、地盤振動等の低減などの環境対策をさらに進めるために製作した高速試験用新幹線電車。通常構造の非連接車952形4両と連接構造の953形5両で1編成を構成していました。もう片方の先頭車両はJR東日本新幹線総合車両センターにて静態保存されています。

300X

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正式名称は新幹線955形電車
JR東海が1995年に300系に続く次世代の新幹線関連の技術を実験するために製作した高速試験用電車。1996年7月26日未明、米原駅 - 京都駅間で日本国内最速記録443.0km/hを記録しました。米原で保存されているのは955-1形(カスプ型)ですが、速度試験当時は東京方(955-6形ラウンドウェッジ型)で行われました。なお、955-6形ラウンドウェッジ型はリニア・鉄道館にて保存されています。

同センターは通常公開していませんが、例年「鉄道の日」(10月14日)前後に特別公開を実施しており、期間中であれば車内(運転席を含む)も見学できます。

 

と歴代の偉人(偉車両?)を眺めていると…

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今日一日の運用を終えたSL北びわこが帰ってきました。

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米原駅南にある留置線でEF65・12系客車・C56がそれぞれ切り離され、EF65+C56に組み換え京都まで返却されます。

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C56を待つEF65-1132。かつてはブルートレインの牽引を担ってきた‘‘名機関車‘‘でしたが、現在は団体や一部の貨物などの運用についているのみで貴重な存在となってきました。

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12系客車に関しても、オリジナルを保っている車両はこの宮原運転所と高崎車両センターに所属する計12両のみを残すだけとなりました。SLよりも貴重かも(ー_ー)!!

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昭和14年製の機関車と現代の新幹線を一枚に。

まるで‘‘おじいちゃんと孫‘‘のような雰囲気です。

お疲れ様!C56形蒸気機関車160号機

ここでC56とEF65の連結作業の写真と共に「ポニー」の愛称で知られるC56形蒸気機関車160号機の歴史を振り返ってみます。

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C56-160は、1939年4月20日川崎車輌兵庫工場にて、C56形のラストナンバー機として完成しました。現役時代は津山→鹿児島→横浜…etcと様々な路線で運用されていました。1972年からは梅小路運転区の所属となり、他から転属して来た蒸気機関車の搬入に使用されました。

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1980年「北海道100周年記念号(小樽 - 札幌間)」の牽引機として抜擢されて以降は、走れる路線を選ばないという特性から全国各地での出張運転に供され、JRとなったのちも全国からの貸出依頼が多く、各地を走行しました。

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時には、脱線事故のおそれがあるとされているバック運転(逆機)も数多く行ってきましたが、1度も脱線することなく無事故で運転を行いました。

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近年はSL北びわこ号SLやまぐち号の牽引運転を中心に運用されていましたが、徐々に車体の老朽化が進み、急勾配のある山口線をはじめ本線での運行が難しくなってきました。

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それでもここ数年は、より馬力のあるC57との重連で牽引したり、DD51の力を借りつつ何とか頑張って走っていました。

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しかし、いよいよ本線での運行が厳しくなり、本線で運用できるように大規模修理を終えたD51-200の運行が始まったのを見届けるようにして、2018年本線からの引退が発表されました。

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SLやまぐち号としての最終運行は2018年5月6日、SL北びわこ号としての最終運行は5月27日をもって、事実上本線から退くことになります。

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本線から退いた後は、京都鉄道博物館内の「SLスチーム号」として運行される予定となっています。

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個人的にはC56のような小型で線形を選ばず運行できる万能機関車が、本線から引退するのは残念です。まだまだ各地で出張運転を行い沿線を活気づけてほしかったのですが、老朽化には勝てないようです。しばらくは梅小路でゆっくり休み、またいつの日か本線にてお目にかかれることを楽しみにしています。

 

 

お読みいただきありがとうございました。

最後に近江鉄道100系とのツーショットを載せておしまい。

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近畿でここだけ!  SL北びわこ号乗車記 2018年春 完結