展示車両全部見せます! 京都鉄道博物館① 2018
1月30日の午後から京都鉄道博物館に行ってみました。
京都鉄道博物館は2回目の訪問です。
前回は日曜日だったので混雑しており、ゆっくり見て回ることができなかったので今回は平日を狙って訪れてみました。
京都鉄道博物館を紹介したブログはたくさんあるので、今回は
- 行ったけど混雑していてゆっくり見れなかった方
- まだ訪れたことがないけど中をじっくり見たい方
- 同伴者に知識をひけらかしたい方(笑)
向けにそこそこ詳しく書いていこうと思います。
53車両+αの全展示車両をお見せします。
①プロムナード・トワイライトプラザ
②本館
③扇形車庫
の三部作です。
良ければご覧ください。
京都鉄道博物館
この日は自転車できました。
電車での場合の最寄り駅は京都駅ですが、歩くと少し距離があるんですよね。
それもあってか、現在博物館の目の前に新駅が建設中です。
入館料金です。
詳しい割引情報はホームページでご確認ください。↓市バス・京都バス一日乗車券カードなどを持っていると割引があるみたいですよ。
http://www.kyotorailwaymuseum.jp/guide/pdf/discount.pdf
チケットを買いさっそく中に入っていきます。
プロムナード
まず入館して目にするのがこれ!
エントランスホールと本館とをつなぐ全長約100mのプロムナードは、駅のプラットホームをイメージした屋外スペースとなっています。
実物車両が編成で展示されているのが特徴的ですね。
左からC62形26号機・クハ86形1号車・0系21形1号車の順で並んでいます。
それではさっそく1両づつ見ていくことにいたしましょう。
C62形26号機
特急「つばめ」も牽引したエース機関車です。
日本最大の旅客用機関車で貨物用だったD52形のボイラーを転用して製造されました。
ちなみに銀河鉄道999のSLはC62がモデルですね。
3つの動輪をつなぐロッドが一番下の位置に来るのがSLを最も美しく見せるスタイルといわれています。
クハ86形1号車・モハ80形1号車
戦後すぐに登場した、日本初の長距離用電車。
緑とオレンジのツートンカラーはグレートノーザン鉄道の車両写真を見た島秀雄の意見がきっかけとなりました。宣伝として目立つ色であり、また遠方からも識別容易であることからオレンジ色が、それに調和する汚れの目立たない色として濃緑色が選ばれたそうです。
2枚窓の形式もいいですよね。
広い運転台には2人分の椅子があります。
当時、長距離電車の運転は2人乗務が基本でした。
また、座席は長距離移動を考慮して客車をベースにしたボックスシートを採用。
電車では初めて客室がデッキで仕切られました。
マロネフ59形1号車
戦前に製造された皇室・来賓客用の寝台客車です。
1等客室部分は個室、2等客室部分は通路の両側に座席があり、夜はベッドになります。
赤のシートは阪急電車の優先座席の色に似ていますね。
スシ28形301号車
戦前に製造された車両で、当初はスロシ38000形と名乗り、車両の半分が2等座席、もう半分が食堂車でした。
交通科学博物館へ移設展示される際に全室食堂車に改装され、実際に食堂として使用されていました。
車端部には5枚の銘板がずらり。
それぞれ製造年やメーカー、改造の履歴を表していてこの車両の歴史が凝縮
されています。
0系21形1号車
言わずと知れた、東海道新幹線の初代車両ですね。
この車両のうち21-1・22-1・16-1は1964年3月に落成した1次車の先行製造車で、同年8月に落成の2次車の35形トップナンバー車35-1とともに、2007年8月に機械遺産(11番)として認定されたもの。
とても貴重です!
新幹線登場時は車体に列車名と行き先を書いた板が差し込まれていましたが、交換が大変などの理由に撤去されました。枠だけが残っています。
0系16形1号車
ゴールドに輝く客扉のフレームが特徴的です。
登場当時は1等車という名称で金色のドア枠が目印でした。
クローバー🍀のグリーンマークは後年貼り付けられたものです。
初期の車両には、非常時に備えて脱出口が設置されていました。
展示に合わせて開閉ができるように整備されているそう。
もちろんですが通常は閉じたままで展示。
0系35形1号車
開業時にはビュッフェスタイルの食堂車が連結されていました。
ビュッフェ車両の壁にはアナログの速度計が設置されており、みんな釘付けでした。
窓を向いてテーブルや椅子が配置されていて、車内販売の準備もここで行われていました。
こういう「旅」自体を楽しめる設備もいいですよね。今は乗車定員などの理由から食堂車の設置は難しいですが、リニア中央新幹線が開業した後には、余裕ができるのでぜひとも復活させてほしいですね。
0系22形1号車
0系の東京寄りの先頭車。
車内は展示スペースになっていて入ることができます。
交通科学博物館でシアターカーとして使用されていた車内は改装され新幹線の模型・台車模型・パンタグラフ模型など様々な資料が展示されています。
運転席にも入ることができます。
運転席にはカメラが設置されており、記念撮影ができるみたい。
ナシ20形24号車
1958年にデビューし、その豪華設備から「走るホテル」とも呼ばれた20系客車の食堂車です。
車内でお弁当が販売されていて、中で食べることができます。
DD54形33号機
短命に終わった悲運の機関車として知られています。
個人的にはお気に入り機関車です。このフォルムかわいいですよね。
開発経緯としては、当時(1960年頃)の国鉄は1000馬力のエンジン1機づつ前後に積んだDD51(凸こんなカタチ。後ほど本館で紹介)の開発・実用化を目指していました。
ヨーロッパでは2,000馬力から2,700馬力程度の出力のディーゼルエンジンを1基搭載し、車両重量の軽減・保守の容易化・製造コストの削減を狙った設計のディーゼル機関車の量産が行われており、日本でも注目されていました。
そこで三菱重工業が西ドイツのマイバッハ社からライセンス供与を受けて開発されました。
要は、1000馬力×2(DD51)か2000馬力×1(DD54)ということ。
試験期間では順調でしたが、実際の営業運転では故障も多く芸術品のように精密なパーツなどにより日本では手に余る技術であったため、そのためいずれの車両も法定耐用年数(18年)を終えず運用を離脱しました。(国鉄の資産運用について国会で質疑応答が行われる事態にまで発展したそう(゜.゜))
クハ103形1号車
こちらは昨年大阪環状線で引退した103系のトップナンバーです。
東京の山手線でデビューした後に関西にきました。
高度経済成長期の日本の経済支えた通勤型車両です。
運行時期は3,400両以上に上りましたが、今では奈良線や和田岬線などごくわずかしか残っていません。
中に入ることができて、窓の上に掲示されている路線図は引退した当時のままです。
トワイライトプラザ
歴史的価値を有するトラス構造を再利用した空間に、戦後を代表する電気機関車や寝台車、そして、2015年春に引退した寝台特急「トワイライトエクスプレス」を展示されています。
EF81形103号機
直流・交流の両方に対応した電化区間のオールマイティな機関車です。
大阪・青森の通し運転を可能にしました。
今も少数が活躍しています。
EF58形150号機
戦後を代表する旅客用電気機関車で絶大な人気を集めました。
初期型は本館1階に収蔵されているEF52形と同様のデッキ付き箱型スタイルでしたが、途中から2枚窓の半流線形デザインに大幅変更し別人のようになりました。
蒸気機関車のすすや煙で汚れた顔を洗う洗面台です。
どこか海外の駅を思わせる光景です!
オロネ24形4号車
A寝台車は座席車両のグリーン車に相当し、この車両は個室ではありませんが、ベッドの幅がB寝台よりも広くなっています。
プルマン式という構造で、通路の両側にベッドを配置し、昼間は折りたたんで座席になります。
スシ24形1号車
「トワイライトエクスプレス」用に改造された食堂車。
元特急型交直流電車の食堂車サシ489形3号車です。
車内で本格的な調理ができる厨房があり、ゆったりとした客室にはステンドグラスや電動カーテンなど豪華列車にふさわしい内装でした。
スロネフ25形501号車
「トワイライトエクスプレス」のシンボルA個室寝台スイート・ロイヤル車両。
車内はベッドルームとリビングに分かれ、展望室部分にはソファーがあり、シャワーまで完備していました。
鉄道ファンならずともあこがれの車両ですね。
EF65形1号機
EF65形のトップナンバーです。
1965年に登場した直流用電気機関車で貨物用・旅客用など4タイプが製造されました。
全部で308両が製造され、日本の電機機関車史上最多数を誇ります。
EF65は何度かモデルチェンジを実施し1000番台車には貫通扉が設けられ、塗り分けも変更されて大幅にイメージが変わりました。
(EH800‐11)
トワイライトプラザの隣には2018年1月20日(土)~28日(日)まで「車両のしくみ/車両工場」エリア(本館1階)にて展示されていたJR貨物のEH800形電気機関車がいました。
この日は30日だったので展示は終了していましたが、まだ留置線にはいました。
展示車両全部見せます! 京都鉄道博物館②では本館を主に紹介します。
良ければご覧ください。