展示車両全部見せます! 長浜鉄道スクエア
さてSL北びわこ1号に乗った日の午後、長浜駅で下車し一度訪れてみたかった「長浜鉄道スクエア」にやってきました。
↓SL北びわこ号乗車記 合わせてご覧ください
lifeisjourney-k-s.hatenablog.com
長浜駅からすぐのところにあります。
旧長浜駅舎
旧長浜駅舎は、木骨構造の明治初期としては画期的な石灰コンクリート造り2階建ての建物です。外壁はコンクリート素面仕上げで、壁の厚さは50cmもあります。四隅の角は花崗岩の切石を積み、窓枠と出入口は、レンガを使っています。
1階は駅事務所と待合室、2階は敦賀線の管理を扱った鉄道事務部門がありました。1階2階ともに暖炉が設けられ、回り階段、彫刻入りの欄干など鹿鳴館調の建築様式で、まちの人々を驚かせた西洋館でした。
入り口にも展示物があり、こちらは旧長浜駅29号分岐器ポイント部。
また、その隣にはトンネルの出入口の上に彫られている文字いわゆるトンネルの石額が並んでいます。
明治の鉄道建設は、先進国に追いつくために、どうしても必要な国をあげての一大事業でした。そのため政府は、国策の中心として鉄道建設を進め、当時の政府の主だった人が、トンネルの石額を書きました。
ここ、鉄道スクエアには
伊藤博文:『萬世永頼』(旧北陸本線の柳ヶ瀬トンネル東口)
黒田清隆:『徳垂後裔』(旧北陸線山中トンネルの山中信号場口)
後藤新平:『大享貞』(旧北陸本線子不知トンネル)
をはじめとした石額が数点保存展示されています。
さて、中へ入ります。
大人300円・小中学生150円とお手頃です。
入場券とパンフレットを受け取り、まずは旧長浜駅舎内を見学。
旧長浜駅舎内は当時の一等二等待合室や駅長室が再現されています。
ちなみに、長浜駅の初代駅長は、後に初代東京駅長となった高橋善一氏です。(長浜駅開業は東京駅開業より前です。)
よくできていますよ。家に置いておきたいぐらい(笑)
北陸線電化記念館
まずは、北陸電化記念館から見ていきます。
館内にはD51形-793号機と日本で唯一現存しているED70形が並んで展示されています。
ED70形1号
日本で最初の営業用60ヘルツの交流電気機関車です。車体のデザインは同時期に製造されていたDF50形ディーゼル機関車を踏襲しています。交流の電気機関車であることを示す赤色に塗られ、19両製造されました。保存機はこの1両のみで大変貴重な1両です。
このED70形1号機は、1957年7月に三菱電機で製造され、田村-敦賀間の交流電化区間で、1975年4月まで18年活躍しました。走行距離は、1,473,000kmで、地球を約37周したことになります。
D51形793号
SLの代名詞‘‘デゴイチ‘‘です。ここで展示されているD51形793号機は、1942年11月に三菱重工神戸造船所で製造され1970年まで27年走りました。この車両と北陸本線の関係は新製直後の米原区時代と、最晩年の金沢区時代になります。走行距離は1,784,000km。
室内保存ということもあって、内外側ともにとてもきれいな状態です。
蒸気機関車の運転台に入るといつも思うのですが、こんな視界でよく運転できていたなぁと。窓を開けて覗いてもこの見え方ですから、運転には今より相当気を使うものだったのではないでしょうか。
この2両の展示車両がここにやってくるまでの軌跡も紹介されています。
実際に使われていた合図灯やタブレットなどの展示や模型コレクターに人気の車種EF13・EF55・DD50をはじめとしたOJゲージの模型です。
こちらは昔の駅弁・お茶と琵琶湖で活躍していた船舶の模型です。
この船は昭和3年に竣工した京阪丸。琵琶湖内の島巡りやレジャー客の輸送で活躍しました。戦時中には工員宿舎や兵士の療養に、また戦後は占領軍の休養にと利用されました。
ジオラマ・行先表・愛称表・ナンバープレートなど
電化記念館というだけだけあって、北陸線の交直流の歴史や仕組みがわかりやすくQ&Aの形式で展示されています。
壁面には東海道線の開業当時の駅舎パネルが展示されており、神戸から新橋までの明治20年ごろの様子をみてとることができます。
階段で上からも眺めることができますが、
天井の立派な梁で眺めは微妙です。(笑)
この日は入れませんでしたが、展望デッキもあり、長浜駅構内の様子や踏み切りを通過する電車の様子も見ることができます。
長浜鉄道文化館
次は隣接する長浜鉄道文化館を見学してみます。
この施設は長浜の鉄道文化を後世に伝える為に、平成12年10月14日の「鉄道の日」にオープンした資料館です。
入口には「琵琶湖の女王」と呼ばれた白亜の汽船「玻璃丸」の模型と舵がお出迎え。
屋根の梁が独特の形状をしています。
こんな珍しい貨車も。
琵琶湖産の鮎などの生きた魚を運ぶために、製造された活魚車という車両です。
隣の電化記念館と同じくこちらも、パネル展示が充実しています。その中でも北陸トンネル開通時の新聞記事は興味深いですね。北陸トンネル開通によって25‰の急勾配が解消され大幅な時間短縮になりました。
中央には2階に上がれる場所があり、上には現在の長浜駅周辺を模して作られたHOゲージのジオラマがあります。鉄道信号も本物同様に切り替わります。
明治のころ、長浜は、神戸・大阪の太平洋側から敦賀・北陸の日本海とを結ぶ鉄道交通の要所でした。その当時の様子を昔の写真やパネル、ジオラマを使って紹介しています。
感想
リニア館や京都鉄博に比べれば規模は小さいですが、北陸線における交直流の歴史や、わが国初の鉄道連絡船就航の記述など大手の博物館とは違った魅力のある博物館です。長浜に訪れた際には訪れてみてはいかがでしょうか。
ありがとうございました。
最後に公式ホームページを貼っておきます。
近畿でここだけ! SL北びわこ号乗車記(ハプニングあり) 前編 2018年春
今年もSL北びわこ号が湖北路を走る季節がやってきました。
2018年春季の運転は、3月4日、25日、5月27日の3日間。
牽引機関車は今年の5月で山口線引退が発表されたC56形160号機。
SL北びわこ号としての引退は発表されていませんが、可能性は否定できないので乗るなら今年しかないと思い、乗車してきました。
※2018年3月19日付けのJR西日本のプレスリリースによると、今年の5月27日にSL北びわこ号をけん引する機関車として最後の運行を迎えることが発表されました。つまり本線から引退するということになります。
個人的には残念ですが、SL北びわこ号として20年以上活躍してきたことを思うとお疲れさまでしたと労をねぎらいたいですね。
ちなみに、夏以降に運転するSL北びわこ号はD51形のけん引になるようです。(追記:3月19日)
さて、今回はその乗車記をご紹介します。
SLの入線1時間前に米原駅にやってきました。
駅にはこのような横断幕がはられています。
まずはネットで予約していた指定券を発券し、木ノ本駅までの乗車券を購入します。
指定券520円・乗車券410円。
駅の随所にSL北びわこ号の案内がされています。
SL北びわこ号は5番乗り場から発車します。
SL到着までしばしホームで待機します。すでに5番乗り場にはたくさんの撮り鉄の方が今か今かと待ち構えています。
時刻は9時30分。京都からEF65に引かれてやってきました。
ホームには入線せず、いったん4番線に入ります。
ホーム中央付近で切り離し作業が行われます。
EF65を4番線に残し、C56-160の自走でいったん客車の待つ留置線まで後退します。
その後5番乗り場には、名古屋発のしらさぎ3号が到着します。後ろよりに3両連結して金沢までは9両で向かいます。
8分間停車したのち9時56分に発車していきました。
さて時刻は9時59分、本日の主役「SL北びわこ1号」の入線です。
客車は12系。SLが貴重なのは言うまでもありませんが、この原型を保った12系客車も大変貴重な存在です。客車目当てで乗りに来る方も大勢います。
乗車するのは4号車。
種別表示は「臨時」です。
この国鉄型急行客車ならではのボックスシート。たまりませんね~。
車内は比較的製造時のままを保っています。特に洗面台は原型を完全にとどめています。
さて米原駅を発車します。
「ガックン」という客車特有の衝撃と共に前後に揺さぶられるような感じで加速。
これぞSL!
C56の愛称‘‘ポニー‘‘のごとく軽快に加速し、東海道線と新幹線の高架をアンダークロスします。
12系客車では今では聞くことがほとんどなくなった、客車車内チャイム「ハイケンスのセレナーデ」を聞くことができます。
米原より先の湖北地域の車窓は比較的のどかで、ゆったりとした景色が広がります。
車内ではボランティアのガイドさんが回ってきて、沿線情報を解説してくださいます。前方に見えてきた丸い特徴的な建物は、滋賀県立長浜ドームだそうです。
また、沿線ではたくさんの方が手を振って下さっています。車内の乗客もそれに応えるように手をふりかえし、とても心温まる光景が続きます。
沿線が一丸となってSLを動かしているのだなぁと改めて思いました。
しばらく走っていると、記念乗車証が配られました。C56とC57の2種類があるようです。
車内販売もあります。SLに関するおもちゃや、お菓子などが売られていました。
そうこうしている内に、SL北びわこ号一番の撮影地「河毛カーブ」に差し掛かります。SLも減速し、汽笛と共にモクモク煙を出します。ガイドさんによると例年より撮り鉄の方が多いと仰っていました。やはり本線の引退が噂されているからでしょうか。
SLは終点木ノ本駅に向かってラストスパート。
もっと堪能していたかったなと思っているうちに終点木ノ本駅に入線し始めました。
しかし、3号車がホームに入線しかかった途端、「ガックッ」という強い衝撃と共に急ブレーキがかかりました。
SLの非常ブレーキは初めてです。
車内放送:「急停車失礼しました。原因を調べております。しばらくお持ちください」
内心:「撮り鉄が、前に出すぎて停車したのかな。」と最初は思っていました。
窓を開けて前の様子を伺います。
何かやり取りが続いています。
緊急停止して10分。何も動きがありません。
私が乗車中の4号車はちょうど踏切上に止まってしまいました。
そりゃ、渋滞しますよねw。なんか申し訳ない感じ(ーー;)
15分後…
車内放送:「運転を再開します」
内心:「やっとか。まぁ少しでも長く乗れたしよかったかな」
と思うや否やまたしても非常ブレーキ。
内心:「またですか…」
先ほどから20mも進まない内にまたしても緊急停車。
車内放送:「前を走る列車による緊急信号を受信したため停止しています。しばらくお待ちください。」
内心:「どうなることやら(。´・ω・)?」
またしても前の方でやり取りが続きます。
2回目の緊急停止から4分後…
車内放送:「運転を再開します。木ノ本に到着です。到着時間が遅れましたことをお詫びいたします」
結局木ノ本駅には約20分の遅れで到着しました。
なぜ2回も停車したのかその場では説明はありませんでした。
気になったので後で調べてみると
内容は↓
概況
3月4日午前10時53分ごろ、当該列車が木ノ本駅に停車する際、ATSの非常ブレーキが動作し停車しました。運転士が運転台の計器類を確認したところ、本来であればATS機器スイッチが「前」位置の状態であるべきところ、「後」位置の状態であることが判明しました。
調査した結果、米原~木ノ本駅間をATSが正常に動作しない状態で走行していたことが判明しました。
原因
3月4日に当該列車の運転士が、梅小路運転区にて運転整備をする際に、ATS機器スイッチの確認を失念したためです。
だそうです。頼みますよJR西日本さん!
まぁほとんどの客がそんなに気にしておらず、むしろレア体験と思っているようですがww。
でもこれは1回目の緊急停止理由です。
では2回目の停止理由は?
これはSLを降りてすぐにわかりました。どうやら近江塩津発の新快速が木ノ本駅の1駅向うの余呉駅付近で鹿と衝突したためによるものだそうです。
まぁ、いろいろとハプニングがありましたが何とか無事に到着できたので、よかったです。
気を取り直して、、、
SLの到着後すぐに後ろから追いかけてきたEF65が3番乗り場に到着。
折り返し米原までの牽引を担当します。
先頭付近では記念撮影で大盛り上がり。
2番乗り場は大変込み合っているので、対面ホーム(1番乗り場)からSLの先頭を撮影してみます。
C56形蒸気機関車は簡易線区でのバック運転のために、テンダー側面を大きく欠き取って後方視界を確保したスタイルが特徴となっています。
細部まで観察できます。やはり、SLは動いてこそですね。
遅れていた上り新快速が20分遅れで到着したみたいです。
反対側ではEF65との連結作業が済み、米原への回送準備が整いました。
EF65はやはり‘‘青い客車‘‘がとっても似合いますね。
SL北びわこ号の運転開始当初は木ノ本 - 米原間にて、SL北びわこ号を逆機で牽引していましたが、特急・貨物・新快速の乗り入れなどによってダイヤに制限がかけられたことから中止され、回送列車となりました。
定期検査明けの試運転では、逆機でも運転されているみたいですが。
出発を待つSL北びわこ(回送)の隣を通過していくのはしらさぎ6号。いつもなら高速で通過していきますが、この日はホームにたくさんの人がいるため超低速での通過です。
30㎞/hも出ていないのではないでしょうかww。
ギャラリーの皆さんに汽笛で別れの挨拶をした後、しらさぎの後を追うように発車していきました。
木ノ本駅の改札を出ると、「ふれあいステーションおかん」という地域交流拠点があり、木之本を代表する名産物・工芸品や旬の農産物などが販売されています。この日はSL運転日ということだけあって、SLグッズも多数販売されていました。
さて、木ノ本の町を散策しましょうか。
近畿でここだけ! SL北びわこ号乗車記 後編 2018年春につづく…。
大阪~東京間の移動最安値1,185円! 青春18きっぷで大阪~東京を日帰り往復してみた。part3 END
大阪~東京間の移動最安値1,185円! 青春18きっぷで大阪~東京を日帰り往復してみた。part2のつづき。
前回までを一応貼っておきます。先にお読みいただいた方が、話の流れがよくわかると思います。
⇩part1
lifeisjourney-k-s.hatenablog.com
⇩part2
lifeisjourney-k-s.hatenablog.com
さて、
川崎駅発車後のに受信した防護無線。
車内放送:「原因を調べております。しばらくお待ちください」と流れるのみ、
内心:「熱海駅での乗り換え時間は6分。これ以上遅れるとこの旅は成功しないなぁ。やっぱり無謀すぎたかな…。」
ここで長時間停車するとこの旅は失敗になります。
絶対絶命か?!
車内放送:「列車非常停止恐れ入ります。緊急停止信号は南武線から発信されたとの報告を受けました。東海道線への影響はないとわかりましたので運転を再開します。」との放送が。
内心:「よかった~~(´ω`*)」
遅れは5分程度。
熱海までは約1時間半。これだけの時間があると回復運転できます。
とりあえず一安心。
ただ、これで目が覚めてしまい、寝れなくなってしまいました。(笑)
大磯駅あたりで遅れを完璧に取り戻し、平常運転になりました。さすがJR東。
次の列車からはトイレなしの可能性があるので東海道線の車内で済ましておきます。
8本目 17:09発 普通 浜松行
次の列車は浜松駅まで2時間30分乗車。なかなかの長距離です。案の定トイレ✖か?と思いましたが、後ろ3両を見に行くと313系が連結されていて、トイレ〇でした。さすがに浜松までとなると付いている編成が多いみたいですね。まぁ、トイレがついているからといっても、実際は混雑などでその車両までいけないことが多いですね。行ける時に行っておきましょう。
ちょうど帰宅時間ともあり、新幹線接続駅に近づくと混み始めます。
青春18きっぷ使用者としてずっと座っていることは通勤・通学の皆さんのご迷惑になるかなと思い、混み始めると座席を空けたりします。
座ったり立ったりを数回している内に、浜松駅に到着。
9本目 19:46発 普通 豊橋行
乗り換え時間は2分ですが、対面乗り換えなので十分な時間です。
ただ、浜松駅までは6両でしたが、ここからは、4両になります。結構な混雑です。
ただ豊橋駅までの30分ちょっとなので問題ありません。
豊橋駅での乗り換え時間は12分。結構余裕があります。
売店で飲み物・食べ物などの食料を調達したり、トイレを済ましておきます。
10本目 20:34発 新快速 米原行
16分後に特別快速 大垣行が発車しますが、大阪方面へはこの新快速に乗らなけらば帰ることができません。
豊橋を発車後、蒲郡→岡崎→安城→刈谷と順調に走行していたのですが、ですが、
大府駅を発車後、徐行運転を開始。いつもこんな感じなのかなぁと思っていたのですが、明らかに遅い。
金山駅到着前の車内放送で、「前を走ります列車が遅れておりますため、金山には6分の遅れで到着です」との放送が。
まぁ米原まで1時間はあるので大丈夫だろうと思っていたのですが…、なかなか回復運転ができないみたいで岐阜駅到着時でも遅れは5分。
結局、米原駅到着前の遅れは4分。
ヤバイ…。米原の乗り換え時間は2分。米原はJR東海とJR西日本の境界駅だから連絡待ちとかするのかな?
内心:「まぁ利用者のこと第一だから連絡待ちするよね。(でも噂ではJR西とJR東海は仲がよろしくないとか……。)」
などと、考えながら
先ほどのドキドキが再び(^^;)
よく耳を澄まして米原駅到着前の乗り換え案内方法を聞くと…
車内放送:「まもなく米原・米原です。乗り換えのご案内をいたします。東海道新幹線下りこだま683号新大阪行きは11番乗り場、北陸線特急しらさぎ65号金沢行きは5番乗り場、普通敦賀行きは23時07分発5番乗り場から……」
内心:「次が重要!」
車内放送:「京都、大阪方面の列車は駅案内板でご確認ください。」
えっマジか……(゚д゚)!
こうなると祈るのみです。頼む…。
米原駅に向けてカーブしホームに入線すると……
JR西日本の車両のテールライトが…
内心:「そのまま、そのまま、動くなよ」
ドア:「ピッロン、ピッロン」
駅放送:「東海道線遅れのため列車連絡待ちをしています、お乗換えのお客様は速やかに乗車ください。大阪より西に向かう最終列車です。」
待っててくれました!よかったー
さすがに、大阪方面に向かう最終列車に接続するのでそこらへんは融通が利くみたいでした。
(※2018年3月17日からのダイヤでは米原22:41分発になっています。1分乗り換え時間に余裕ができるみたいですね。)
11本目 22:40発 普通 京都行
しっかり列車の撮影も行い無事乗車。この列車は京都までしか行かないので、途中の野洲駅で新快速に乗り換えます。
最後まで油断禁物。
米原から35分野洲駅で乗り換えです。野洲駅でなくとも石山駅までなら乗り換え可能ですが、次に乗る新快速は野洲始発なのでここで降ります。
(実際は乗り換えまで10分あり、寒いホームでひたすら待つだけなので石山駅での乗り換えをおすすめします。)
12本目 23:15発 新快速 西明石行
長かった旅もいよいよラスト!
こんな時間でも安定の12両。
野洲駅発車時の先頭車は私だけでした。
ゴールの大阪駅に到着。到着した時刻は00:22分。
んっ?青春18きっぷって日付をまたぐ場合は「0時を過ぎて最初に停車する駅」まで有効ではなかったけ?と思われる方がいるかもしれませんが、例外として「東京・大阪付近の電車特定区間では最終電車まで有効」というルールがあります。なので大阪駅に0時を大幅に過ぎても改札を通してもらえます。
まとめ
先に結論を申しますと、
青春18きっぷで大阪~東京を日帰り往復は成功です。
詳細は…
所要時間:18時間51分 (往路:9時間47分 復路:9時間04分)
移動距離:1112.8㎞
正規運賃との差額:17,500円(大阪-東京往復運賃)-2,370円(青春18きっぷ1日分の値段)=15,130円
でした。
感想
今回、急に思い立ったことによって実行した「青春18きっぷで大阪~東京を日帰り往復」の旅。結果的には、一応往復可能なことがわかりました。しかし、大都市圏では毎日のように遅延が発生しており、乗り換えが成功するかどうかはやはり運次第ということになります。別に成功したからと言って何になるわけでもありませんが、謎の達成感は味わえますよ。
ハラハラドキドキを味わいたい方は挑戦してみてはいかがでしょうか?おすすめのできる旅ではありませんが、案外面白かったですよ。
最後までお読みいただき大変ありがとうございました。
大阪~東京間の移動最安値1,185円! 青春18きっぷで大阪~東京を日帰り往復してみた。完結
大阪~東京間の移動最安値1,185円! 青春18きっぷで大阪~東京を日帰り往復してみた。part2
大阪~東京間の移動最安値1,185円! 青春18きっぷで大阪~東京を日帰り往復してみた。part1のつづき。
⇩part1です。
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さて、
ここまでは優等列車のクロスシート車で比較的楽に浜松までやってきました。ここから長い長い静岡横断が始まります。
4本目 10:10発 普通 興津行
4本目に乗車するのは普通・ロングシート・トイレなしです。
これぞ静岡(笑)
(まぁ地元利用者からするとロングシートの方が使い勝手が良いのは言うまでもないんですがね。)
この列車は興津まで行きますが、静岡で下車します。どっちみち興津で乗り換えても後続の静岡発に乗ることになるので、静岡で降りようが一緒です。
浜松から40分ほどで大井川橋梁を渡ります。この大井川橋梁を含む金谷-島田-六合-藤枝駅間はかつて高速試験が行われたことで有名です。かつてこの区間で151系こだまやクモヤ93000形が試験を行いました。
六合駅には、1960年11月21日、クモヤ93000形が叩き出した狭軌世界最高時速175キロ(当時)を達成したことを記念した碑が設置されています。
東海道本線は日本の主要幹線を担ってきただけあって様々なエピソードがあるな~などと思いを馳せているうちに静岡の中心駅、静岡駅に到着。次の列車まで約30分あるので途中下車することにします。
途中下車といっても短時間なので駅から離れることはできません。座ている時間が長かったので少し散歩する程度にします。
コンビニで昼飯を購入し、土産屋を物色。
次の列車もトイレがないことを見越して済ましておきます。(←ここ重要)
5本目 11:53発 普通 熱海行
さて少し気分転換したので、旅を再開します。5本目は普通・ロング・トイレ✖・3両編成です。朝夕は6両ですが日中は3両なんですね。朝早かったこともあり気が付くと寝ていました。
約1時間ぐらいは寝ていたのでしょうか。目が覚めると沼津まで来ていました。新幹線接続駅の三島駅を過ぎると、函南(かんなみ)駅に停車し、東海道本線最長(全長7,804m)の丹那トンネルに入ります。
トンネルを抜けるとJR東海とJR東日本の境界駅の熱海駅に到着。駅南東には温泉街が広がります。
1番線には伊豆急の車両が停車していました。
6本目 13:12発 快速アクティー 小金井行
さぁ、往路最後の乗り換え。先ほどまでの車両とは違い、快速アクティー・セミクロスシート・トイレ〇・15両編成(グリーン車2両)と今までに比べると豪華仕様です。熱海始発なので確実に座れます。
熱海から14分。相模湾に広がる太平洋を堪能できることで有名な根府川駅に到着。すぐ目の前に海が広がります。
こんなに海が近いこともあって、関東大震災の際、土石流によって駅舎・車両が海の中に沈んでしまい大きな被害が出ました。
根府川駅から次の早川駅辺りまではしばし海岸線を走ります。
早川駅の次は、神奈川県西部のターミナル駅であり、箱根観光の拠点ともなっている小田原駅に到着。
茅ヶ崎駅の留置線には215系の姿が。総二階建ての通勤列車としてデビューしましたが、今では平日朝のライナー運用が中心で昼間はここで暇を持て余しているみたいです。
その後、大船駅から横須賀線と並走します。
戸塚駅に停車したのち、一駅に乗り入れる鉄道事業者数が日本最多の大ターミナル、横浜駅に到着。
いよいよ東京駅が近づいてきました。あと少し。
川崎・品川・新橋の次は東海道本線の起点東京駅に到着。東京駅のホームに降りったった時の解放感は‘‘青春18きっぱー‘‘にしかわかりません。(笑)
大阪からの所要時間は、9時間47分=587分でした。
新幹線の最速がのぞみ64号の2時間22分ですから、約4倍です。
昭和30年代に走っていた昼行急行列車「なにわ」でも9時間10分台ですから、それよりも時間がかかったことになります。
私の中での感想は長かったようで短かったなぁといったところです。車窓も楽しめたし。(そもそも列車に乗ってることが好きな乗り鉄肌なんですがねww)
到着した7番線の4号車付近には「東海道本線0キロポスト」が設置されています。
東京駅の駅舎をパチリ。
昨年の12月に完成した丸の内駅前広場には初めてきました。日本の首都東京の顔にふさわしい空間になっています。
安心したのも束の間、この旅の目的は………タイトル通り
「青春18きっぷで大阪~東京を日帰り往復」です。
そうです、すぐに帰らなければなりません。(^_^;)
滞在時間は14時47分から15時18分までの31分間です。
トイレ・食料などを調達したのち慌ただしくホームに戻ります。
列車を待っていると、隣のホームには引退の決まっている185系の並びが。国鉄の特急エンブレムを付けた数少ない生き残りでしたが、ついに引退とは…残念です。
(復路)7本目 15:18発 普通 熱海行
さて、復路です。地道に少しずつ帰って行くことになります。
頑張ります。
品川駅で運よく座席が空いたので座ります。
これで熱海までは安心(^^♪
最初は乗り換えの心配や列車の遅延を心配していたのですが、ここまで完璧に計画通り進んでいます。
「意外と楽勝だな(*'▽')ドヤッ!」と心の中で思いつつ、ウトウトし始めた矢先、
急ブレーキと共に運転席から「“ピピピピ……”」という音が。この音はまさか……防護無線?
車内放送「ただいま付近を走る列車から非常停止を知らせる信号を受信しました。原因を調べております。しばらくお持ちください。」との車内放送が。
はぁっっマジか……(゜-゜)
折り返してすぐこの状況。
列車の遅延は予想していたが、往路があまりにもスムーズだったので安心しきっていた。。。
最初にも書きましたがこの旅は一つの列車でも遅延し接続列車に乗り遅れると、大阪まで帰ることができなくなってしまいます。
先ほどとはうって変わり高鳴る鼓動(ドックン、ドックン、ドックン)
もはやこれまでか………。
大阪~東京間の移動最安値1,185円! 青春18きっぷで大阪~東京を日帰り往復してみた。part3につづく…。